【後編】ストレッチで楽になるのに、また痛くなる理由|バレーの肩に必要なトレーニング
更新日:4 時間前
はじめまして。
「好きなことを続ける身体ラボ」を運営しているゆかりです。
登山やバレーボールなど、好きなことを長く楽しむためには、
身体のメンテナンスが欠かせません。
このブログでは、ストレッチトレーナーとしての知識と、私自身の体験をもとに、
動きやすい身体づくりのヒントを発信しています。
この記事は「バレーの肩の痛み」の後編です。 前編では、
レシーブとスパイクでは肩への要求が真逆ではないか、という話をしました。
施術の翌日は痛くない。でも1週間後には
肩が痛いという知り合いに、ストレッチをしたことがあります。
終わったあと、その人は「肩が痛くない」と言って帰っていきました。
翌日に会ったときも、痛くないと言っていました。
ところが1週間後に会ったときには、少し違和感があると言っていました。
ストレッチは効きます。
でも、それだけだと戻る。
私はそう思っています。
この記事では、なぜ戻るのかと、では自分で何ができるのかをお伝えします。
こんなお悩みありませんか?
ストレッチをすると楽になるが、またすぐ戻る
マッサージに行っても、数日で元通りになる
インナーマッスルを鍛えた方がいいと言われたが、やり方が分からない
何を、どれくらいやればいいのか分からない
1つでも当てはまる方は、最後まで読んでみてください。
なぜ、また戻るのか
前編で、
肩の奥にある回旋筋腱板(かいせんきんけんばん/ローテーターカフ)の話をしました。
この筋肉の仕事は、上腕の骨の先端を、肩の受け皿の中心に引きつけて留めておくことでした。
ここで考えてみてください。
ストレッチがしてくれるのは、動きを邪魔している硬さを取り除くことです。
動く範囲は広がります。
でも、その広がった範囲を支える力までは、伸ばしても生まれません。
つまり、こういうことだと思っています。
硬さが取れて動きやすくなる。
だから施術の直後や翌日は痛くない。
けれど支える力が足りないままなので、
使っているうちに骨の先端がまた上の方へずれていく。
そして元に戻る。
肩甲骨の側も同じです。
前鋸筋(ぜんきょきん/脇の下からあばらにかけての筋肉)や、
僧帽筋の下の方が弱いままだと、腕を上げるときに肩甲骨が十分に回ってくれません。
そして、その弱さを僧帽筋の上の方が代わりに働いて補うことが知られています。
肩がすくむ、首や肩がこる、という感じになりやすいところです。
肩の奥は、自分では伸ばせません
ここで、正直にお伝えしておきたいことがあります。
私が肩の施術をするとき、伸ばしているのはこのあたりです。
回旋筋腱板(ローテーターカフ)
三角筋の前側と後ろ側
大胸筋
小円筋
前鋸筋
肩甲骨まわり
上腕三頭筋
順番は決まっていません。
その方の身体を見て変えています。
そして、ここが大事なところです。
このうち回旋筋腱板は、自分では伸ばせません。
身体の奥にあって、自分の力では動かしようがないからです。
うまく伸ばす方法があるのかもしれませんが、あるとしてもとても難しいと思います。
ですので、伸ばす方は、人にやってもらう領域だと思っています。
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自分でできるのは、鍛える方です
伸ばす方は難しい。
でも鍛える方は、自分でできます。
私が実際にやっているものを4つ、お伝えします。
① チューブを、外へ・内へ引く


チューブを身体の真横に固定して、肘の高さで左右に引きます。
このとき、肘は身体の横に固定したまま動かしません。 肘が動いてしまうと、
肩の奥ではなく大きな筋肉の運動になってしまいます。
外から内へ、内から外へ。
20回を3セットです。
やっていることは、手を横に引いているだけです。
ただ、肩の付け根では上腕の骨が軸のまわりで回っています。
回旋筋腱板の「回旋」とは、この動きのことです。
② チューブを足で踏んで、斜め前に引き上げる


チューブの中央を足で踏み、両端を両手で持ちます。
そこから、親指を上に向けたまま、身体の正面より少し外側、
斜め30度くらいの方向に引き上げます。
20回を3セットです。
親指を上に向けるのには理由があります。
親指を下に向けると肩が内側にひねられて、
骨の出っ張りが肩の屋根の下に入り込みやすくなるとされています。
つまり、挟まりやすい位置で動かすことになります。
鍛えられる量は親指が上でも下でも変わらないという報告があるので、
わざわざ挟まりやすい方を選ぶ理由はないと思っています。
③ ジャムの蓋をひねる動き
腕を外側にひねります。
ジャムの蓋を開けるときの動きだと思ってください。
肘の角度は自然なままで大丈夫です。 身体にぴったりつけて固定しようとすると、
かえってやりにくくなります。
腕を横に水平まで上げても痛くない方は、上げた位置でやるとより効きます。
上げると痛む方は、無理をせず自然な角度のままで十分です。
大事なのは、肩の付け根から回すことです。
肘や手首だけをくるくる動かしても、狙ったところには入りません。
道具がいらないので、気がついたときにできます。
私はこれを一番よくやっています。
④ 肩を前後に大きく回す
肩の付け根から、大きく回します。
前回しと後ろ回しの両方です。
腕は伸ばしたままでも、肩に手を乗せて肘で大きく回しても、どちらでも大丈夫です。
前編で書いた、サーブの前にやっている動きと同じものです。
💡 チューブは1本あると続けやすくなります
ここで紹介した4つのうち、2つはチューブを使います。
セラバンドなどのゴムバンドのことで、スポーツ用品店でもネットでも手に入ります。
肩の奥の筋肉は、大きな重さで鍛えるものではありません。
軽い負荷を細かく選べるという意味では、
ダンベルよりチューブの方が向いていると思っています。
軽くて場所を取らないのも利点です。
選ぶときに、ひとつだけ。
強さの段階がいくつもあるので、一番弱いものから始めてください。
回旋筋腱板は、もともと小さな筋肉です。
小さな筋肉には、軽い負荷が合っています。
それに強いチューブを選ぶと、肘が動いてしまって、
肩の奥ではなく大きな筋肉の運動になります。
また、ゴムは時間が経つと劣化します。
切れそうになったら替えてください。
※もちろん、道具がなくても③と④は今日からできます。
まずはそちらだけでも十分だと思います。
どのくらいやればいいか
私がやっている頻度をお伝えします。
チューブを使うもの(①②)… 週2〜3回
肩を前後に大きく回す(④)… ほぼ毎日
ジャムの蓋の動き(③)… 気がついたとき
毎日すべてをやっているわけではありません。
道具がいるものは週に数回、道具がいらないものは思い出したときに。
そのくらいで続けています。
続かないメニューを組むより、
思い出したときにできるものを持っておく方がいいと思っています。
やらない方がいい場合があります
最後に、これは必ずお伝えしておきます。
前編でも書きましたが、
肩の痛みが四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)によるものだった場合、
炎症が強い時期に無理に動かすと、かえって悪化することがあるとされています。
痛みが強いうちのストレッチは控えるように、という注意もあります。
つまり、何の痛みか分からないまま自己流で動かすのは、
場合によっては逆効果になります。
痛みが1週間以上続く場合、夜も痛む場合、腕が上がらない、
力が入らないという場合は、まず整形外科で診てもらってください。
ここで紹介したものも、痛みが出る範囲ではやらないでください。 痛くない範囲で、
軽い負荷から始めてみてください。
まとめ
今回のポイントをまとめます。
ストレッチは動きを邪魔している硬さを取る。でも支える力までは生まれない
だから翌日は痛くなくても、使っているうちに戻る
肩の奥の筋肉は、自分では伸ばせない。伸ばす方は人にやってもらう領域
自分でできるのは鍛える方。チューブ2つと、道具のいらない動き2つ
痛みの正体が分からないうちは、無理に動かさない
まずは無理のない範囲でセルフケアから始めてみてください。
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